シネマ歌舞伎は、歌舞伎の舞台公演をHD高性能カメラで撮影しスクリーンで上映するという、松竹が開発した、映画とは全く異なる新しい映像作品。2005年に始まったシネマ歌舞伎は20作を超えるラインナップがあり、かつて公開した作品も、全国各地で再上映されます。
2015年1月17日に全国公開される『二人藤娘/日本振袖始』はシネマ歌舞伎の第21弾。平成二十六年三月に歌舞伎座新開場杮葺落(こけらおとし)公演で上演され、満員の観客を魅了した二演目です。
「二人藤娘」は坂東玉三郎と中村七之助が藤の精を艶やかに演じた演目。見どころは舞台上いっぱいの藤の花や二度三度と変わる衣裳の数々、そして、何よりも華やかで美しい玉三郎と七之助から目が離せません。
「日本振袖始」は、古事記・日本書紀に記された出雲の八岐大蛇(やまたのおろち)伝説をベースに近松門左衛門が書き上げた演目です。題名に「振袖」が入っていますが、大蛇退治のお話。玉三郎は妖艶な姫の姿から恐ろしい大蛇へと変貌。生贄(いけにえ)としてささげられた稲田姫(米吉)を救うため、大蛇退治にやってきた素盞嗚尊(すさのおのみこと)(勘九郎)とダイナミックな大立ち廻りを繰り広げます。
歌舞伎ならではの美しさとエンタテイメントを体感できる豪華二本立て。予告動画でその魅力の一部をご覧ください。
気軽に歌舞伎を鑑賞できるシネマ歌舞伎。ぜひ着物姿で足を運んでみてはいかがですか?演目や季節にあわせたおしゃれをしてのお出かけも楽しいですよね。
2015年はシネマ歌舞伎10周年の記念すべき年ということで、毎月一週間ずつ、映画館でシネマ歌舞伎を上映する「月イチ歌舞伎」も開催されています。