「昔きもの」ブームの火付け役で、きもののコレクター、デザイナー、コーディネーターとしても活躍した、池田重子（1925〜2015）。

彼女の類まれな美意識で選び抜かれた和装品の一大コレクション「池田重子コレクション」は、着物や帯、帯留め、半襟など、1万点以上にも及ぶ和装品が収められ、広く知られています。横浜のそごう美術館で、「池田重子　横浜スタイル展　昔きもの〜現代KIMONO」と題した、彼女のセンスがぎゅっと詰まった展覧会が開催されます。

明治・大正・昭和初期の「きものが最も輝いていた時代」の逸品は、池田氏の手にかかると「現代KIMONO」として新たな魅力が見出され、多くのきもの好きの心をとらえてきました。

唯一無二の感性から生み出される池田重子流コーディネートは、格と時代を揃え季節感を持たせて計算されていますが、この絶妙な感覚は、「京都のはんなりよりも粋な感じの江戸趣味を好みます。大胆にして繊細。行きに走りすぎず、野暮にならず、ギリギリの線を見極めるよう心を配っています。」と語っていたように、京風でもなく、江戸風でもない「横浜スタイル」と呼べるもの。ここからハイカラでハイセンスな装いのコーディネートが、多数生み出されました。

同展では池田重子にフォーカスし「引き継がれる美意識」をテーマに、池田重子の美意識を継承した池田由紀子氏による池田スタイルをはじめ、美容家IKKOさんのためにデザインされたきものなど約150点のほか、再現した池田重子の私室などが紹介されます。

池田重子のセンスを育んだ横浜で開催される展覧会。同展にきもの姿で来館すると、毎日先着20名様に松田恵美氏（同展イラストブック著者）のポストカードがプレゼントされます。

トークショーや、池田由紀子氏によるコーディネート講座など、予約の必要なイベントも予定されていますので、ご予約はお早めに。予約不要のミニメイクアップショー、きもの相談室など、バラエティー豊かなイベントも多数開催されますので、どうぞお見逃しなく！

池田重子　横浜スタイル　昔きもの〜現代KIMONO

会期：2017年12月13日(水)〜2018年1月8日(月・祝)
会場：そごう美術館
開館時間：午前10時〜午後8時　※入館は閉館の30分前まで　※12月31日（日）は午後7時閉館
入館料：大人1,000（800）円、大学・高校生800（600）円、中学生以下無料

公式HP：引き継がれる美意識「池田重子 横浜スタイル展」昔きもの～現代KIMONO