更紗とは、主に木綿布に手書きや型を使って文様を表したもの。2色以上の色を使って、人物、鳥獣、植物などを捺染した布で、そのルーツはインド更紗にあるといわれています。
更紗にフォーカスした展覧会「更紗のきもの」が、東京・新宿の文化学園服飾博物館で開催されています。
日本には室町時代末期にインド、タイから伝わり、江戸時代には帯や小物入れなどに用いられた更紗。独特の風合いを持つ外国から船に載ってやってきた布は、国内でも模倣して製作されるようになりました。日本で製作されたものは特に「和更紗」と呼ばれます。
同展では、江戸時代から昭和時代までの更紗のきものと、その元となったインド更紗や、インド更紗の影響から製作されたそれぞれの地域の特徴ある更紗も合わせて展示されるとのこと。オリエンタルな雰囲気の漂う更紗で作られた着物は、日本の伝統技法のものとはまた異なった魅力にあふれています。
22種類もの古渡り更紗を縫い合わせた、「更紗切継ぎ杜若文様小袖」は江戸時代後期のもの。江戸時代後期から三井家に伝わる小袖が、特別に展示されています。展示品には着物のほか、陣羽織や更紗の文様を収めた本なども含まれており、興味深い内容となっています。お近くにお出かけの際にはぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
更紗のきもの
会期:2017年10月3日(火)~11月21日(火)
開館時間:10:00~16:30(11月2~4日は18:00まで。10月13日、11月17日は19:00まで。入館は閉館の30分前まで)
休館日:日曜日、祝日(ただし11 月3日は開館)、11 月6日
入館料:一般500(400)円、大高生300(200)円、小中生200(100)円
*( )内は20名以上の団体料金
* 障害者とその付添者1名は無料
*11月1日は無料(文部科学省「教育・文化週間」に協力)