入谷朝顔まつりは、毎年7月6日〜8日の3日間開催される江戸情緒豊かな夏の風物詩。12万鉢もの朝顔が並ぶ、日本最大の朝顔市です。
東京都台東区の入谷鬼子母神を中心に、120軒の朝顔業者と100軒の露天が並び、約40万人の人出で賑わいます。
入谷の朝顔が有名になったのは、江戸末期の文化・文政の頃で、変化咲きの朝顔が江戸の人々の間で流行したそうです。当時は、桔梗や牡丹の花のように咲いたり、二重に咲いたりする「変わり咲」の朝顔のほうが人気があったんですって。明治の中頃には、大盛況過ぎて往来が止められるほどの人気となりましたが、都市化の波とともに大正2年に入谷から姿を消し、変化朝顔も見られなくなりました。
35年後の昭和23年、戦後の荒んだ世の中を明るくしようと復活した朝顔まつりは、今年で66年目を迎え、東京に七夕の季節の風物詩となりました。
現在は、丸く開く大輪咲き朝顔が主流となりましたが、今も昔も夏の景色を彩るのはキレイな朝顔。長く楽しむためには、花がしぼんだ時点で花殻を摘み取り種子をつけないようにすることがコツなんだとか。来年のための種は9月中旬に咲いた花で採るとよいそうです。
江戸情緒の残る下町のお祭りは、ぜひとも浴衣姿で訪れたいですね。