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近日公開です。お楽しみに!

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素材からきものになるまでをたどる「麻のきもの・絹のきもの」展

2017/1/6

イベント情報

コシノヒロコや高田賢三、山本耀司らを輩出した文化服装学院、文化学園大学などを擁する文化学園が運営する文化学園服飾博物館。同館は、学校法人文化学園を母体とする日本では数少ない服飾専門の博物館です。1979年に開館し、学術研究資料の目的で収集された衣服や染織品などを一般にも公開しています。

文化学園服飾博物館で開催されている「麻のきもの・絹のきもの」展は、きものの美しさを鑑賞するだけの展覧会とはちょっと毛色が異なります。

縄文時代、弥生時代の遺跡からの出土品や、「魏志倭人伝」の記述でも知られているように、日本人は古代から衣服の材料として麻と絹を利用してきました。日本人にとって、最も付き合いの長い素材が麻と絹なのです。

高温多湿の日本の気候で育てやすい麻と、原料となる蚕蛾の飼育に適している絹は、日本において自分たちで管理し身近に手に入れられる材料でした。ちなみに、現代で一般的な素材の一つである木綿が一般的になるのは16世紀以降。歴史的には意外と浅いのです。

同展では、麻と絹、それぞれが糸となるところからスタートし、糸が織られて布となり、着物となるまでの経過をたどり、それぞれの材料の特色や染色技術との結びつきを見ていきます。

布地となった麻と絹には馴染み深いのですが、その原料の姿からとなると深くは知らない、という方もいらっしゃるかもしれません。展示される着物も江戸時代の帷子、小袖から昭和初期の銘仙の着物まで幅広く、明治時代に仕事着として着られていたこぎんや、明治から大正時代の子どもの着物など、ふだん目にすることの少ないものも並びます。

同館では、展覧会のほか、所蔵品のデータベースも公開しています。インターネットでは約560件3,100点余りの画像を公開しており、展覧会の開催期間中は博物館内の端末からは約5600件、17,700点以上の画像を閲覧も可能となっています。

「麻のきもの・絹のきもの」展

会期:2017年1月6日(金)~2月20日(月)
会場:文化学園服飾博物館
開館時間:10:00~16:30 *入館は閉館の30分前まで
休館日:日曜日、1月9日
入館料:一般500円 大学・専門学校・高校生300円 小・中学生200円

文化学園服飾博物館