江戸時代半ばの秋田で、若き武士たちが西洋と東洋の日が融合した珠玉の絵画の制作に邁進しておりました。
その絵は「秋田藩士が中心に描いた阿蘭陀風(おらんだふう)の絵画」なので、秋田蘭画と呼ばれており、その中心人物が小田野直武(おだのなおたけ)。あまり聞き覚えのない名前ですが、『解体新書』の図は見たことがあるはず。あの挿絵を担当したのが小田野直武なのです。
サントリー美術館で開催される『世界に挑んだ7年 小田野直武と秋田蘭画』では、直武をはじめ、佐竹曙山(さたけしょざん)、佐竹義躬(さたけよしみ)ら秋田蘭画の代表的な絵師の画業を特集します。
幼い頃から絵が得意だったという小田野直武。10代の頃からその画力を発揮し、平賀源内と出会ったのは直武が25歳のことでした。あの有名な扉絵は、若き絵師の手によるものだったのです。そんな才能あふるる尚武、実は制作期間が大変短く、32歳で夭折しています。その死には謎がいっぱいなのです。
江戸中期に地方で生まれた絵師の手による奇跡のような江戸絵画。日本画のような西洋画のような、まさに東西の美が融合した、またとない逸品がお披露目となります。
特設サイト『秋田蘭画の謎をひもとく10のトリビア』には、秋田蘭画の興味深いエピソードが満載。秋田蘭画はお初という方は、展覧会鑑賞前にぜひご覧いただきたい内容です。
世界に挑んだ7年 小田野直武と秋田蘭画
会期:2016年11月16日(水)~2017年1月9日(月・祝)
会場:サントリー美術館
開館時間:10:00~18:00 (金・土は10:00~20:00)
休館日:火曜日
入館料:一般:当日 ¥1300 大学・高校生:当日 ¥1000 中学生以下無料
割引:◇100円割引 きものでのご来館・ホームページ限定割引券提示・携帯/スマートフォンサイトの割引券画面提示・あとろ割:国立新美術館、森美術館の企画展チケット提示・20名様以上の団体